探偵事務所に浮気調査を依頼する人は、その大半が現在進行形で浮気をされている人です。

 

その浮気がゆるせないからこそ、人は探偵事務所に相談をしにやってくるのです。

 

しかし、浮気をされた人は浮気相手とのことを恨んでいても「自分にも責任があったかもしれない」と思う人がとても多いのです。良く言われるように「浮気をした相手を絶対にゆるせない!」という人ばかりが探偵事務所に相談しにやってきているわけでもありません。

 

それでは、浮気をするほうはどちらが悪いのか?

今回はこの問題について探偵目線で見て行きたいと思います。

 

■浮気をされた側には問題があるのか?

 

浮気をされた側にも問題があると思う人はかなり多いです。

では、浮気をされた側がどんなことを自分の問題点と考えているのでしょうか?

 

〇浮気をされる自分に魅力が無いと感じる

 

浮気をされて自分が悪いと思う人の大半は「浮気は自分の魅力の無さが原因だ」と感じています。

 

しかし、実際にはそうではありません。

探偵は毎日のように浮気調査を行い、ターゲット(対象者)と接触する浮気相手がどんな人物かを見ています。

 

浮気相手となる人間は、特にこれといって容姿が優れていることもあまりなければ、性格が良いというケースもほとんど見られません。金銭的に裕福かどうかも関係なく、社会的地位にもあまり影響しません。

 

では、一体なぜ浮気をする人間は、一見そう魅力的ではない人間とも浮気をしているのかといえば、それはただ単純に「自分に優しいから」です。

 

夫婦ともなれば、お互いに優しいだけでは付き合ってはいけません。

喧嘩もしますし、なにかとトラブルもつきないでしょう。

 

しかし、浮気相手はあくまで「他人」でしかなく、ある程度の距離をとった付き合いとなります。子供の教育、お金のこと、将来のことを一緒に話し合う必要のない気軽な関係。だからこそ、浮気相手はどんな人間だろうと優しい存在なのです。

 

また、浮気をする人間は、常に自分に対して都合の良い存在を浮気相手ともとめる傾向にあるため、なにかと自分に優しく接してくれる相手を選ぶため、相手の容姿やステイタスに依存しないのです。

 

■浮気をする側が悪いという意見

 

浮気をする側が悪い!というのはごもっともな意見です。

法律上、しいては道徳観念上、どう考えてもやはり浮気は悪いことですよね。

 

ですが、具体的にどこがどう悪いのか?その点についてあらためて考えてみたいと思います。

 

〇家庭崩壊をまねく

 

浮気をする人間は、家庭崩壊を招くことが最大の悪とされています。

 

というのも、夫婦関係上大切なパートナーシップは、全てが家庭を築きあげることが主な目的となっているからです。

 

浮気をするということは当然離婚につながり、離婚は家庭崩壊につながります。その結果、夫婦で築き上げた財産は全て意味のないものとなり、結婚生活が無駄なものとなりかねないのです。

 

法律における浮気である不貞行為も、基本的には夫婦関係の破綻を招くことが原因として民法上の違法行為となっています。

 

そのため、もしも浮気をしたとしても、それ以前に夫婦関係が事実上破綻している場合(別居など)は、民法上でも不貞行為として認められないケースも多いのです。

 

〇パートナーに大きな精神的損害を与える

 

浮気をというのは、信用しているパートナーを裏切ってはじめて浮気と言えます。

その結果、パートナーがひどく傷ついてしまうのは当然こと。

 

浮気はパートナーに大きな精神的損害を与えるため、慰謝料請求を行うことが可能です。

相手を肉体的に傷つけるのはもちろんですが、精神的に傷つけるのも褒められたものではありません。

 

パートーが浮気をする場合、基本的には妻や夫を精神的に傷つける可能性をあまり考えてはいません。もし考えていたら、浮気なんてとっくにやめているはずですからね。

 

■浮気をする人間のほうが悪いけど、された側も少しは悪い

 

浮気問題において総合的に考えてみると、やはり浮気をした人間のほうが圧倒的に悪いと考えるべきでしょう。

 

しかし、浮気をされた側も少しは悪い。というのが妥当な判断ではないでしょうか。

 

いかなる場合においても、何か悪いことをしてしまった人間というのは多少の同情の余地はあります。窃盗や暴行などの明らかな犯罪であれ、それを働いた人間は周囲の環境や遺伝的な要因など、本人の意思とは無関係な部分が原因で悪さを働いてしまうというのが通説ではないでしょうか?

 

浮気もやはり、周囲の環境や本人の遺伝的要因、受けた教育など、あらゆる要素が原因となり浮気へと突き進んでいくのですから、本人のみに非があるわけではありません。

 

ただ、その非は夫婦の問題だけで片付けられうものでもなく、浮気をされた妻や夫が浮気をさせる原因となった要素というのはそれほど高くもありません。

 

ですが、決して0ではないというのも大切なことです。

浮気をされた側が「自分に悪いところがあったのでは」と思うのは悪いことではありません。ただし、そこまで自分を否定するほどでもないでしょう。

 

浮気をされたことで傷つくのはわかりますが、その痛みというのも、人間が本来持つ「将来を成功させるため」の能力です。

 

そこで離婚しようとも、結婚生活を続けようとも、浮気をされた側はかならず成長できます。今よりも必ず良い生活がそこにあると信じて、あまり自分を責めすぎないようにしましょう。