悪徳探偵事務所について聞いたことはありますか?
最近ではインターネットで「探偵事務所」と検索すれば、その手の記事を見ることも多く、すでにご存じの人も多いでしょう。
また、悪徳探偵事務所の見分け方についてもご存じの方も多いでしょう。
その中でも有名なのは「探偵事務所の届出」の確認ですが、最近の悪徳探偵事務所にはこの方法も通用しなくなってきたのです。
■悪徳探偵事務所も届出を持っている?
ここ最近、悪徳探偵事務所が逮捕される事例であっても、その探偵事務所が届出を持っているケースが見られるようになりました。
本来、探偵業の届出は、悪質な業者を生み出さないために存在しています。
ところが、なぜかここ数年の間に警察に逮捕される悪徳探偵事務所は、届出をもっているのです。
となると、やはり届出があったとしても、悪徳探偵事務所かどうか見分けはつかないのか?
そもそも、なぜ悪徳探偵事務所なのに届出が受理されてしまうのでしょうか?
■探偵事務所の届出はあくまで予防策にすぎない
探偵事務所の届出は、あくまで悪徳探偵事務所を生み出さないための予防策にすぎません。
探偵事務所は業務を開始するためには、事業所を管轄する警察署に届出を出す決まりになっています。
ただし、すべての人間が届出を出せるわけではなく、そのためには次の条件をクリアする必要があります。
『次のいずれかに該当する場合は、探偵業を営むことができません。
1・成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
2・禁錮以上の刑に処せられ、又は探偵業法の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
3・最近5年間に営業停止命令・営業廃止命令に違反した者
4・暴力団員又は暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
5・営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が1から4及び6のいずれかに該当するもの
6・法人でその役員のうちに1から4までのいずれかに該当する者があるもの』
これらの条件に該当しなければ、探偵事務所を開業できるわけです。
ただし、これらの条件はあくまで「責任能力がなく」「前科がなく」「暴力団でもなく」「悪徳探偵事務所を経営していた経歴のない」人間に探偵業を許可するだけにすぎません。
したがって、これらに該当しない人物。
例えば、前科のない詐欺犯が探偵事務所を開業しようと思えば、いつでも可能というわけです。
■探偵業の届出が出ているからといって安心しない
探偵業の届出が出ていたとしても消して安心してはいけません。
悪徳探偵事務所は依頼者を信用させるために探偵業の届出を行っています。
では、届出がある場合はいったいどんな部分から悪徳探偵事務所かどうかを見抜けばよいのか?そのポイントについて簡単に説明します。
〇探偵業以外の業務を行っている
探偵業の届出を出しているにも関わらず、探偵業以外の業務を行っている探偵事務所は要注意です。
探偵業とは、調査をし、その結果を報告する仕事です。
そのため、調査と報告以外の仕事を行っていると大々的に宣言している事務所はあまり信用してはいけません。
〇探偵事務所の看板が見当たらない
届出は出しているにも関わらず、探偵業の看板が見当たらない事務所は注意してください。
届出を出すということは、当然屋号を掲げているということです。
その屋号を公にせず、隠れるように営業している事務所となれば、かなりの確率で悪徳探偵事務所に該当してきます。
〇詳しい住所がない
探偵業の届出を出す以上、営業所を設けているはずです。
しかし、その詳しい住所まで記していない探偵事務所は要注意です。
探偵事務所の詳しい住所がわからないということは、事務所に相談者を招き入れるつもりが一切
ないということです。
その手の事務所の場合、探偵業の仮面をかぶった詐欺会社という例が多く、依頼者に恨まれても直接事務所に乗り込んでこないよう対策しているのです。
■良い探偵事務所を探そう
本来は、探偵業界自体がこのような悪徳探偵事務所を業界から追い出さないとならないのでしょうが、現状ではご依頼者の方に良い探偵事務所を選んでもらうしかありません。
ただし、このような悪徳探偵事務所はごく一部です。
もし悪徳探偵事務所にあたるのが不安な場合は、無料相談を使って相談し、実際に話すことで相手の出方を確認するのも良いでしょう。