今ある本がプチヒットしています。
「ある行旅死亡人の物語」
行旅死亡人とは「こうりょしぼうにん」と読みます。
現金3400万円の現金を残して孤独死した身元不明の女性の正体を探す渾身のルポです。

 

 

行旅死亡人とは?

 

書籍には行旅死亡人のことを”身元不明で引き取り手のいない遺体を指す法律用語” と書いています。行き倒れで発見された死体、またアパートや屋内で発見されても身元を証明するものが発見されなければ行旅死亡人と判断されます。
日本では年間約600人〜700人発生しており、情報は独立行政法人 国立印刷局が発行する官報に掲載されます。
その情報は「官報検索」「行旅死亡人データベース」などのサイトにも転載されています。
著者の一人である武田惇志氏が、ルポの主人公の死亡情報を発見したのも「行旅死亡人データベース」でした。
官報には遺体の身長や服装、発見場所などの簡単な情報がまとめられています。
高齢になって身寄りのない人ばかりかと思いきや、死体には男女問わず30代〜50代もあります。
人との関係性が途切れるといつでも人は誰でも行旅死亡人になりえると言えるかもしれません。

 

生きて身元不明で保護される人もいる

 

警察や自治体が保護するのは、死体だけではありません。
生きていても、本人自身がどこの誰か全く証明できない人もいます。
ほとんどは認知症の高齢者ですが、若干若い人もいます。
解離性記憶喪失症で過去の記憶を一切なくしている人もいます。
これらの人は
これらの人の情報を知りたい場合は、
厚生労働省のホームページ
「行方のわからない認知症高齢者等をお探しの方へ」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000052978.html
が便利です。
47都道府県の身元不明者情報サイトにリンクしています。
情報が提示されないのに、誰も身元引受人がいない場合次のことが考えられます。

・身寄りが一人もいない
・身寄りがいても引き受ける能力がない
・身寄りの者が引き受ける気がない

とくに身寄りの者が引き受ける気がない場合は深刻です。
比較的若い人でも、虐待の痕跡などがある人もいて、親族からも邪魔にされていた可能性が高い人もいるようです。
一方、突然家族が行方不明になって探している人もいます。
行方不明者の情報は警視庁のホームページでまとめています。
https://www.npa.go.jp/bureau/safetylife/fumei/index.html
心当たりがある方は検索してみてください。