不倫・浮気の調査を行うと、男女問わず浮気相手が依頼人の友人である場合が高い確率であります。
エリック・バーカー著『残酷すぎる人間法則』によると、新しい友人を10人得るごとに、平均で新しい敵が1人できるといいます。
10人に1人は友達のようなふりをして実は敵である「フレネミー」(フレンドとエネミーをかけ合わせた造語)だというのです。
本物の敵ならば、遠ざけて身構えることができますが、油断している間に内部に侵入してくるから質が悪いですね。フレネミーへの対処法をお伝えします。

 

敵よりも質が悪いフレネミー

 

フレネミーの多くがナルシシストです。本書によるとナルシシズムとは不安を和らげるために人を頼りにすることはせず、代わりに人より優れている想像上の自分を頼りにすること。自分を第一に考えるので、もしピンチになっても助けるどころか追い打ちをかける危険もあります。このようなタイプは関わりを持たないのが一番です。
相手が自己愛性パーソナリティーの場合、手の施しようがないようです。しかし、相手が無症候性のナルシシストで症状が出ていない場合なら改善の余地があるといいます。共感プロンプトという手法を使えるからです。
ナルシシストが共感能力の低いのはよく知られていますが、全くゼロではなく、共感する能力が弱いだけ。共感力を高めれば本当の友達になれる可能性もあります。

 

フレネミーから最良の部分を引き出す方法

 

「残酷すぎる人間法則」がおすすめしているフレネミーを味方につける戦略は以下の3つでした。

1.類似性を強調する
ナルシシストは自己愛が強いばかりに自分に似ている人も、第二の自分として敬愛します。ナルシシストと共通点を協調すれば、攻撃を防ぐことができます、同郷や学校OBだと目をかけてもらえるのと同じ感じでしょうか?

2.脆弱性を強調する
分かりやすくいうと相手に弱みを見せるということ。しかし、ナルシシストは弱みを見せたら攻撃してくるのでは? その通りなので注意が必要ですが、攻撃が軟化してきたときに使える手法です。まず、相手との関係性が重要だと口に出して伝え、自分の気持ちを正直に話すことです。これが怒りだと相手も攻撃してきますが、落ち込みや悲しみであると相手の攻撃がトーンダウンする可能性があります。

3.コミュニティを強調する
ナルシシストは不安障害やうつなど、他の障害との併発も多いのです。彼らの弱点に共感すれば、いい関係性を築けるかもしれません。

しかし、やはりフレネミーは危険な存在であることは変わりありません。どうしても逃げられない場合は境界線と交渉が大事だといいます。
ここまでは踏み込ませないという境界線を設けて、修羅場をくぐる覚悟でWinWinの関係性をめざして交渉しましょう。