目を引くギョッとしたタイトルだけが話題になり、その中身に関してはあまり知られていない本「射精責任」
ガブリエル・ブレアさんがアメリカで出版した時期には、アメリカで妊娠中絶をめぐる論争が繰り広げられていました。その後、長年妊娠中絶を政府が事実上認める理由となった裁判の判決が、2022年の最高裁の判決でひっくりかえり、中絶を認めない判決が出されました。そのため、アメリカでは中絶の負担がより大きくなっています。ガブリエルの主張は、今まで誰も言えそうで言えなかった事実を明らかにしています。

 

『射精責任』の中身とは

 

 

避妊しない射精は女性に不利なことばかり

 

ガブリエルさんの主張は実にシンプル。「望まない妊娠のすべての原因が男性にある」といいます。また「セックスをするから望まない妊娠するのではなく、男性が無責任に射精した場合にのみ起きる」つまり男性が性行為をするときにコンドームをしないのが原因だといいます。「妊娠を望まないセックスをするときは必ずコンドームをつける。それがいやならパイプカットをすること」と男性につきつけます。
それもそのはず、避妊具なしのセックスを行ったとき、妊娠のリスクを負うのは必ず女性の方です。本書によれば、男性の生殖能力は女性の50倍で、一度セックスをすると女性の体内に入ると5日間は温存するそうです。女性が妊娠する可能性は月に数日なのに対し、男性はいつでも女性を妊娠させることができます。

男性側が避妊をする場合、コンドームを装着するだけでいいのに対し、女性側が避妊の努力をしようとするのは大変です。避妊薬を処方してもらうには、医療機関の受診が必要になります。その避妊薬にも、むかつき、吐き気、の副作用があり、高血圧、脳卒中のリスクがあります。かつて男性用の避妊薬も開発されていたようですが、女性用の避妊薬より副作用が少なかったにも関わらず、副作用が原因で実用化されなかったという経緯があります。

これだけ女性の方に負担が偏るのに対し、男性はセックスをすれば射精して快感を得ることができます。一方、女性は快感を得られてないのに妊娠してしまうリスクを抱えてしまいます。同意によるセックスだけでなく、男女には力の差があり、望まないのに無理矢理妊娠させられてしまうという事態も簡単に起きてしまいます。

そして、いざ妊娠すると女性は絶対に逃れることができません。出産するか中絶するかの選択に迫られ、そのどちらも大変なリスクと負担を背負い込むことになります。

 

まとめ

 

妊娠を目的としないセックスをするときは必ずコンドームをつけることが普及すれば、男女のトラブルの大半が解消されるでしょうが、実現できるでしょうか?
浮気調査をしていると、多くはありませんが不倫相手が妊娠したというケースもあります。
不倫自体良くないことですが、妊娠をしてしまった場合は人生が大きく変わってしまいます。