「まさか、あの人が…」
そう思った瞬間から、私の中で何かが音を立てて崩れ始めました。

彼女とは10年以上の付き合い。保険の営業をしているということもあり、家族の保険はすべて彼女にお願いしていました。家計のこと、子どものこと、将来のライフプランまで、彼女は我が家のすべてを知っているような存在でした。

それだけではありません。家族ぐるみでの交流も盛んで、夫ともとても仲良くしていました。週末には一緒に出かけ、ご飯を食べ、時には旅行に行くことも。
「信頼できる親友」と「家族のような存在」。
私は彼女をそう思っていました。
疑う理由なんて、どこにもなかったのです。

 

【信じていた親友が夫の浮気相手だった】家族ぐるみの付き合いの裏で起きていた裏切り

 

けれど、その日が来ました。

 

ある夜、夫のスマートフォンにLINEの通知が届きました。ちらっと見えた名前に、私は驚きました。送ってきたのは、あの彼女。
そして、内容は──
「おやすみ❤」

夜の11時。
その文字を見た瞬間、手が震えて、スマホを持つことすらできませんでした。
「何かの間違いであってほしい」
「ただの冗談や、軽いノリだよね」
何度もそう思おうとしました。
でも、あの日、彼女は私とも会っていました。
いつもと変わらない笑顔で。

そんな彼女が、裏で夫とこんなやりとりをしていたなんて――
頭では理解できても、心がついていきませんでした。

当然、夫に問い詰めました。彼女にも連絡しようと思いました。
でも、きっと2人とも否定する。そんな予感がありました。
「証拠がない限り、真実は闇の中に消える」
そう感じた私は、探偵事務所に相談することにしました。

調査の結果は、私の最悪の予感を裏切ることなく、黒。
それどころか、2人は想像以上に親密で、まるで恋人同士のような距離感でした。

レストランで見せる夫の無邪気な笑顔。
並んで歩く彼女の、甘えたような仕草。
ふざけ合って手をつなぎ、写真に映るその姿は、私の知る夫でも、友人でもありませんでした。

「夫って、こんなに表情豊かだったっけ?」
「彼女って、こんなに女らしい雰囲気だったっけ?」

私はその写真の中に、まったく知らない2人を見ました。
信じていた相手に裏切られたショックと、自分だけが知らなかった現実に打ちのめされました。

心の奥底まで突き刺さるような痛み。
夜中に目が覚めて涙が止まらなくなることもありました。
何度も、「どうして私だったの?」と問いかけました。

でも、どれだけ悩んでも、時間は戻らない。
彼らの行動も、消えることはない。
私にできるのは、「これから」をどう生きるかを決めることでした。

私は、彼女の夫にもすべてを伝え、証拠を渡しました。
慰謝料を請求し、夫とは離婚することを決意しました。

子どもたちには、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
家族の形を壊してしまったのは、ある意味で私かもしれない。
子どもたちから「パパ」を奪ってしまったことになるかもしれない。

でも、裏切りに目をつぶって、何事もなかったように暮らすことはできませんでした。
「家族」という仮面をかぶったまま、自分を偽って生きるのは、私には無理でした。

 

「信頼」は、簡単に崩れる

 

今回の経験で痛感しました。
どれだけ近しい存在であっても、どれだけ長い時間を共に過ごしていても、
「裏切る人は裏切る」ということを。

信頼とは、積み重ねて築くもの。
でも、それを壊すのは、たった一度の裏切りで十分なのです。

 

同じ思いを、誰にもしてほしくない

 

私は探偵に依頼することで、自分自身の目で現実を知ることができました。
真実を知ることは苦しいことでもありますが、前に進むためには必要な一歩でした。

もし今、あなたが「もしかして…」と疑っているなら、
曖昧なままにせず、現実と向き合うことを選んでほしい。
その選択が、あなた自身と、大切な人たちを守ることにつながるはずです。

トラスト探偵事務所