きなこす著『マンガでわかる離婚までの100日のプリン』の第2回。今回は「夫の不貞」がテーマです。
看護師だった主人公・プリ子さんは、入院患者だったプリ彦さんと結婚。当初は優しかった夫ですが、結婚後にはモラハラやDVを繰り返すようになり、子供が生まれてもその態度は悪化する一方でした。
そして、さらなる試練―夫の「不倫」が発覚するのです。

 

『離婚プリン』が教えてくれる夫の不貞を見つけたときの対処法

 

衝撃!夫の社内不倫が発覚

 

 

産後のワンオペ育児で心身ともに疲れ切っていたプリ子さん。夫プリ彦さんは性欲を満たせないことを理由に、週一の「飲み会」と称して夜遅く帰宅するようになります。
実際は、同じ会社の女性・ババロアさんと不倫関係に陥っていました。しかもババロアさんからは「早く離婚してほしい」と迫られていたのです。

ある日、プリ子さんは夫のスーツに女性物のピアスを発見し、不倫を疑います。さらに、酔って寝落ちした夫のスマホをチェックすると、ババロアさんとの生々しいLINEのやりとりを目撃してしまいました。
夫の裏切りに衝撃を受けつつも、娘プリ美ちゃんには優しい父親の姿を見て、離婚を決断しきれずに葛藤します。

 

 

弁護士が解説する「不貞を見つけたときの3つの選択」

 

 

本作を監修した伊藤有理子弁護士は、夫の不貞を知ったときに妻が取るべき行動として、以下の3つを挙げています。

 

 

選択1・不貞の証拠を集めるのか?

 

 

不貞の証拠集めは基本的に自分の責任となります。
ただし、個人で集めるのは難しく、動きが夫に察知されると逆上され、家庭内の状況がさらに悪化する危険性があります。
専門の探偵に依頼すれば証拠は確実ですが、費用や精神的負担も伴います。
一方で「証拠をあえて集めない」という選択肢もあり、その場合は離婚や慰謝料請求をしない覚悟が必要です。

 

 

選択2・離婚するのか?再構築を選ぶのか?

 

 

不貞が明らかになった場合、最も大きな選択は「離婚するのか、それとも再構築するのか」です。
離婚を選べば、不貞行為は法的に離婚原因として認められているため、妻から離婚請求が可能です。
しかし再構築を選んだ場合、後に失敗して改めて離婚を求めても、不貞を知ってから時間が経っていると離婚原因と認められなくなるリスクがあります。
「子供が小さいうちは我慢して、成長したら離婚」と考える人もいますが、その間は経済的自立や生活設計を慎重に準備しなければなりません。

 

 

選択3・慰謝料を請求するのか?

 

 

慰謝料請求には時効があり、不貞を知ってから3年以内に行わなければなりません。
請求先は「夫」か「不倫相手」かを選ぶ必要があります。
離婚せずに夫へ請求した場合、同じ家計から支払われるため実質的な意味は薄れます。
不倫相手へ請求する方法もありますが、慰謝料額は低めになりがちで、夫から「請求はやめてほしい」と頼まれるケースもあります。離婚とセットで進めるほうが現実的といえるでしょう。

 

不貞を知ったときに大切なのは「冷静な選択」

 

 

裏切りの事実を知った瞬間は感情が大きく揺さぶられますが、離婚や慰謝料請求は人生を左右する重大な判断です。
その場の感情で即断せず、証拠をどうするのか、離婚後の生活はどうなるのか、慰謝料を請求すべきか、冷静に選択する必要があります。
弁護士や探偵といった専門家のサポートを受けることも、解決への近道です。

 

まとめ

 

 

『離婚プリン』は、甘い名前とは裏腹に、リアルな不貞・モラハラ・DVの問題に直面する女性の姿を描いています。
夫の裏切りを知ったとき、どう行動するかは人それぞれですが、選択を誤ると後悔に繋がる可能性があります。
まずは状況を冷静に整理し、必要であれば専門家に相談して、最適な道を選びましょう。

トラスト探偵事務所