探偵になるには、特別な資格は必要ありません。ただし、関連法令や探偵業務についてあらかじめ学んでおくと、探偵事務所に就職する際にアピールポイントになります。探偵の技能や必要知識を学べるところとして「探偵学校」と呼ばれる専門学校があります。本記事では、この探偵学校について詳細を解説していきます。
探偵学校とは?
探偵学校とは、探偵を育成する教育機関で、探偵に必要な技能や知識を学ぶことができます。
探偵業法の第11条で、探偵の教育について記載があり、探偵学校はこの条文に応えるための教育機関という位置づけでもあります。
探偵学校で学べることの具体例として、下記の内容が挙げられます。
・尾行技能
・張り込み技能
・聞き込み話法
・撮影技術
・信用調査方法
・行方調査方法
・探偵業法
・盗聴器の知識、発見方法
どの技能・知識も実際に探偵として働く際に必要なものです。特に、尾行や張り込み、聞き込みといった技能は、調査技能の基本となります。探偵事務所に就職する前に身に着けておくと、採用された後スムーズに業務に入れます。
また、探偵業法など法律に関する知識は独学だと学習が難しいので、学校の授業を利用して学んだ方が効率的に知識をインプットできますね。
探偵学校の費用
探偵学校の費用は、受講する単位数・時間数によって異なってきます。たとえば、全24単位で380,000円ほどの受講料を設けている学校もあれば、合計19時間の口座を80,000円で提供している学校もあります。共通して言えるのは、探偵学校は数年通う学校というよりも、短期間で集中的に学ぶ場所であるという点です。自動車免許の教習所に近い感覚ですね。短期間で集中して技能を習得して、実際の探偵業務に役立たせるという色が強いです。探偵事務所に就職した後、研修や実習として探偵学校を利用するケースもあるくらいです。
探偵学校に行かなくても探偵にはなれる
探偵学校は、探偵に必要な技能・知識を学べる学校ですが、実際は探偵学校に行かなくても探偵になることは可能です。探偵は、士業などと異なり、特別な国家資格は設けられていません。特定の資格をとらないと探偵になれないということはないので、必ずしも探偵学校に通う必要はないのです。ただし、探偵学校で技能や知識を学んでおけば、実際に探偵として仕事をするときに習得した技能などが役立ちます。仕事に直結する技能や知識を探偵学校で学ぶ訳ですので、何も学ばない状態と比べれば、その差は歴然です。探偵として早く一人前になりたいと考えている場合は、探偵事務所に就職する前から探偵学校に通うことをおすすめします。
探偵学校の紹介
探偵学校は全国に多数ありますが、それらの中でも著名な探偵学校として、
・ガル探偵学校
・MR探偵学校
・JDAD探偵学校
が挙げられます。
ガル探偵学校
ガル探偵学校は、1992年に設立された探偵学校です。東京の新宿と銀座で校舎を開いています。ガル探偵学校では、実務経験を長年積んできた探偵が講師として教鞭をとっています。理論や方法などはもちろんのこと、実務で役立つ知識や技術も学べる学校です。これまで約8,000人以上の卒業生を輩出した実績も持ち合わせているので、最後まで無理なく探偵業のスキルを学んでいけます。
MR探偵学校
MR探偵学校は、大手探偵会社グループのMRが運営を行う探偵学校です。池袋と大宮に校舎を構えています。MR探偵学校では、探偵業の基礎を学べる「探偵ベーシックコース」、特定分野のエキスパートを目指す「探偵マスターコース」、探偵事務所の解説を目指す「独立開業支援コース」の3コースから選択することが可能です。自身の目的に合わせてコースを選べるので、これから探偵になりたい人はもちろん、探偵としてスキルアップを目指す人にもおすすめの探偵学校となっています。
JDAD探偵学校
JDAD探偵学校は、社団法人である「日本調査業適正協議会(JDAD)」によって運営されています。JDAD探偵学校を卒業すると、JDADが認定している「適正調査士」と呼ばれる探偵業の資格を取得することが可能です。また、JDAD探偵学校ではプロの心理カウンセラーによる心理学の授業も行われており、聞き込みや尾行、張り込みで応用できる知識・技術が習得できます。開業を目指す人へのサポート体制も充実しており、JDAD探偵学校を卒業した後も、日本調査業適正協会が独立に向けて支援してくれます。
まとめ
探偵学校では、探偵に必要な尾行・聞き込みスキルや各種法律知識などを学ぶことができます。探偵学校に通って卒業すれば、探偵事務所への就職の際にアピールポイントとなりますので、将来探偵になりたい場合は就職前に入学することをおすすめします。探偵学校によって、カリキュラムや費用に違いがあるので、まずは探偵学校へ資料請求して詳細を確認してみてください。