探偵が浮気調査をしますと、必ず男女問わず少なからず調査対象か異性ではなく同性と交際していることがあります。

今でこそ性の多様性が訴えられていますが、やはり同性愛に対する偏見は根強いものがあります。

社会的な目を気にして、元々同性愛だったのに、自分の本性を隠して異性と結婚している場合も多いですし、年を重ねていく内に自分本当の性の傾向に気がつく人もいます。

同性愛は決して特別なものではなく、人間の社会に一定の割合で存在するものだといいます。

そして、同性愛は人間が社会生活を送るようになってから、できたものではなく、動物にもあるのです。

動物行動学者の竹内久美子さんの著書「フレディ・マーキュリーの恋」を動物行動学から見た同性愛について考察します。

 

 

いつの時代も同性愛者の割合は変わらない

 

アルフレッド・キンゼイの報告によれば、男性の約4%だけが生涯同性とみ関係を持つと言います。13%が16才から55才の間に少なくとも3年間は同性との関係があるといいます。
つまりクラスに1人は同性愛者がいるとと言います。
長年調査を続けても、その割合は一定なのだそうです。

「同性愛は遺伝子の異常から発生する」という仮説がありますが、その仮説には矛盾があります。
同性愛の関係では当然、子供は産まれません。
となると必然、産まれてきた人はみんな異性愛で産まれてきたはずです。
それを繰り返していけば、同性愛遺伝子は減っていき、ついには同性愛者は1人もいなくなっているはずです。

でも現実は違います。
ということで、同性愛はどんな社会どんな時代にでもいる自然なものだということが分かります。

 

男性同性愛者はミュージシャン並みにお盛んな理由

 

調査によると、

男性の同性愛者は恋愛相手を街に出て積極的に探す一方、女性の同性愛者は比較的あまり出会いには積極的ではないという結果がでました。

性癖は同じなのに、やはり男性の同性愛者は男性ホルモンが盛んで積極的に相手を求めるのに対し、女性の同性愛者はやはり受け身がちのようです。

また女性が恋愛対象を選ぶ場合は、基準がとても高くて、なかなか相手に交際にオッケーを出さない傾向があるのに対し、男性同士だと選ぶハードルが低くて、簡単に恋愛対象になるようです。

毎夜毎夜違う女性と浮き名を流すロックスターのように、同性愛者だとあっという間に性交渉の相手が増えて経験豊富になるようです。

一方を女性同士の恋愛は、相手に対してなかなか交際にオッケーが出ず、なかなか関係が発展しないようです。

恋愛対象は同性になるのに、恋愛の傾向は元々の性の性質のままなのが興味深いですね。

 

同性愛は動物にもある

 

同性愛は人間だけではなく動物界でも驚くほど広く存在しています。

多くの哺乳類ではオスもメスも一定の割合で同性愛行動を示す場合があります。

ボノボという類人猿はオスもメスも全員がバイセクシャルと言っていいくらい同性愛行動が日常的に行われています。

 

同性愛は本来どんな社会でも当たり前だった

 

世界ではユダヤ教とキリスト教が同性愛を厳しく弾圧するようになったことで、昔から同性愛はタブーであったというふうに見られがちですが、本来、世界全体から見ると同性愛はむしろ当たり前のことでごく普通のもので差別も偏見もありませんでした。

日本でも昔から同性愛文化が盛んであり 、平安時代には僧侶同士の同性愛の記録も残っており、星たちの間にも同性愛が盛んでした。

室町から江戸末期までの将軍の半分以上が同性愛関係を持っており故障夜勤中と関係を持っていたと言います。

同性愛が禁断の愛と言われるようになるのは、明治以降で西洋文化が怒涛のように入ってきた影響だと言われています。

 

同性愛だからと言ってみんな才能があるとは限らない

 

アーティストにしても、タレントさんにしてもオネエキャラの人は才能豊かに感じます。
しかし、当然ながらオネエの人が全員才気あふれているわけじゃありません。
才能がある人が目立っているだけ。

 

兄が多いほど同性愛が多くなる?

 

カナダ・トロント大学の研究で、無視できないほど有力な仮説が、兄が多いほど男性の同性愛が多くなるという結果が出たことです。
なんと兄の数が1人増えるたびに、将来男の子が33%も増えるのだそうです。
母親が男の子を妊娠した場合、男性の性染色体が母胎では異物とみなされます。
血液の中に抗体を作り胎児の脳の近くを攻撃します。
その攻撃は男の子が生まれるごとに激しくなると言うのです。
それが脳内が男性の脳を作ることを妨げる要因になります。

 

動物が同性愛をはじめた有力仮説

 

竹内さんが同性愛が発生した有力な仮説が、同性愛は異性愛の行為でうまく妊娠させるための練習として発生したというものです。

なかなか初体験で上手にできる人はいないでしょう。
ましてや野生の動物だと、交尾できるチャンスは少ないです。
異性との本番に成功するために、同性に欲情するように脳に錯覚させ、同性を愛するようになったと言うのです。

 

まとめ

 

なぜ同性愛ができてきたのか? 諸説ありますでしょうが、
動物行動学的には同性愛は自然なことなのです。