オリンピックやコロナ禍で今までにない状況になって、新たな騙しのテクニックが登場しています。なぜかこれらの報道は控えめで、注意喚起されてないようです。
最新の手口を知って被害を防いでください。

 

コロナ禍、オリンピックに便乗した犯罪に気をつけよう

 

最新フィッシングメールの手口集

 

2021年夏シーズンは佐々木蔵之介さん主演の刑事ドラマ「IP サイバー捜査班」が放送されています。
ドラマではネット上の犯罪がリアルな人間関係にも展開して、ドラマチックな結末を迎えますが、実際のサイバー犯罪は地味に、私達のネット上に紛れ込み、痕跡もなく去っていくので、犯罪者を特定して奪われたお金を取り戻すまでにはなかなかならないようです。
となると、未然に犯罪を防ぐしかありません。
今回は警察のサイバー犯罪関連情報や日本犯罪対策センターから最新のサイバー犯罪の事例を紹介します。

 

オリンピック・パラリンピックに関するフィッシングメール

 

2020年東京オリンピックは完全に無観客になりましたが、オリンピック・パラリンピックのチケットに便乗した不審メールが出没しました。
チケットに当選したとして、支払い手続きのURLに誘導するものです。
クレジットカードの決済を迫るものです。
当然、偽サイトなので、入金したお金は戻らず、しかもクレジットカードの番号が盗み取られてしまいます。
実際の当選落選メールにはURLは存在せず、クレジットカードが使えるのはVISAのみになっているようです。
無観客になったので、今後はチケットの払い戻しなどの名目で偽メールが届く可能性があるので、要注意です。

 

銀行やクレジットカードを装って誘導

 

メールに銀行やクレジットカードを騙って送られてくるメールにも要注意です。
巧妙なことに、「昨今のフィッシングが多発しているため、よりセキュリティを強化するためにお手数ですが、再登録をお願いします」と本当に実際にありそうな状況で誘導するので
ついホンモノの見間違えて誘いに乗ってしまいます。

 

コロナ禍に便乗した悪質商法

 

にコロナ禍に便乗した様々な詐欺商法を紹介します。
直接、お金をだまし取るタイプと個人情報を聞き出し、そこから通帳やクレジットカードの情報を知り、口座の金を抜き取るのに繋げる二通りがあります。

 

行政機関をかたったなりすまし

 

ワクチン接種に便乗して行政機関を騙るケースも増えています。
消費生活センターに寄せられた事例では行政機関を名乗り、「優先的にワクチンを受けられ、後でお金が返ってくる」と口座に入金を迫られたり、「ワクチンの接種券を送るために個人情報が必要」と言って、情報を求められたりしたそうです。

 

大手製薬会社になりすまして、コロナ治療薬の社債の代金を請求

 

大手製薬会社の名前で社債発行の知らせが届き、身に覚えがないので放置していたところ、会社を名乗った電話があり、社債2,000万円を請求された。
またコロナ禍で支給された給付金や助成金を便乗した詐取もあります。

「市民生活センター」を名乗るところから、給付金の手続き費用が必要だとメールがあり、
給付金がもらえないと困るので、指定された通り、電子マネー35,000円分を購入して、番号を相手にメール。のちのち、そのメールはデタラメで詐欺だったと気がつきました。

ワクチン接種には金銭や個人情報の提示は必要ありません。

 

古典的オレオレ詐欺もコロナ禍の味つけを少し

 

今や特殊詐欺の古典とも言えるオレオレ詐欺ですが、いまだに後を絶ちません。
息子と名乗る男から、上司に借りたお金を返さないと言われ、新型コロナで会社の業績が下がりお金に困っているから返して欲しいと言われ、上司と名乗る男に現金を渡したというものです。
古いと思える手口でもコロナの名を出されると、リアル感があってついつい騙されてしまいそうです。
コロナが沈静化しないかぎり、この手の騙しはなくならないでしょう。

騙しの最終手段は2通りで個人情報の入手と現金の入手です。

 

宅急便の不在を装うSMSからのフィッシング

 

ひところは銀行やクレジットカードそのものを騙る手口ですが、それでは手口が単純なので警戒されます。
そこでワンクッションおいて、日常よくある出来事を装って、消費者を誘導する新手が運送業者の不在のお知らせです。
宅配便が不在ならば登録している電話番号にお知らせが届きます。
日常的にもよくあることだし、本物とそっくりに作られているので見分けがつきません。
ついつい個人情報の登録や銀行口座やクレジットカードの番号を教えています。
のちのちにならないと騙されたことすら気が付かないかもしれません。
本当にホンモノなのか、冷静にチェックしてから操作しましょう
ホンモノの不在通知では口座番号やクレジットカードの番号の提出義務はないので、その提示を求めたら怪しいと思ってストップしてください。

 

怪しいと思ったら、すぐにやりとりをストップ。消費生活センターへ連絡を

 

犯罪者の手口は巧妙で、時代の流れを素早く取り入れて、無防備な人の心に忍び込んできます。
コロナ禍における詐欺・トラブルに遭った人の80%が自分は大丈夫だと思っていたそうです。年齢が上で人生経験があればあるほど、自分に自信があることでバイアスがかかってしまうようです。
困ったときは消費者ホットラインTEL188に電話して相談しましょう。