昨今「セカンドパートナー」という言葉が言われるようになりました。配偶者以外のもう一人の親密な交際相手をさす言葉です。
「それはただの不倫でしょ」とツッコミが入るかもしれません。
しかし、一概には不倫と言えないようです。
「セカンドパートナー」の中身に迫っていきましょう。

 

 

肉体関係がないと不倫とは言えない?

 

若いときに外側の条件ばかりを気にして結婚。しかし、年月を経て段々とお互いの価値観のズレが次第に広がっていき、一緒にいてもしんどいだけ。価値観も気持ちもぴったり合う人が家庭の外にいる……なんて、ことは結婚して年月が経つとどこの夫婦でもあることかもしれません。
そのズレを埋めようがなくて離婚する夫婦もいるし、ぐっと内に秘めて我慢する夫婦もいるでしょう。どちらの不都合なことを回避して、いいとこどりしたのが「セカンドパートナー」でしょうか? 外に配偶者より気持ちの通じる人がいて、その人と一緒にいられたら、家庭生活を破綻することなく継続できる。
というのは、セカンドパートナーを作る側の言い分で、サレる側にしてみれば、
「そんな都合のいい話があるか! いい加減にしろ!」
かもしれません。
「不倫を証明して、慰謝料をガッポリせしめてやる!」
と思っても、そうはいかない場合もあります。
民法では離婚が認められる不貞行為を、「配偶者以外の異性と肉体関係を結ぶこと」としています。
となると、肉体関係のないプラトニックな関係だと不貞行為とは認められません。
現状の法律では慰謝料を請求するのは難しいようです。

 

複数の異性と接触しても不倫にならない?

 

セカンドパートナーは精神的なプラトニックな関係とばかりとは限りません。
性的な関係を求める人もいます。
しかし、特定の異性と接触するのではなく複数の異性と、最後の一線は超えず、ペッティングだけの関係を保ちます。
性的には満たされますが、特定の異性にだけ深い関係にはならずに済みます。
裁判ではおおむね1回の不貞行為では、「婚姻を継続しがたい重大な事由」とは認められません。
配偶者が風俗が好きで、何回通っても、不貞行為とは認められないのと同じですね。
しかし、セカンドパートナーは一歩間違えばすぐにその一線を超えて不倫に発展します。
そうなったら最後、ドロドロの愛憎が繰り広げられます。
言葉のイメージとは裏腹に即不倫へ繋がる危険な交際と言わざるをえません。