元首相の暗殺と共に浮上したのは、30年以上前には連日のようにテレビで取り上げられながら、その後は全く報道されなくなった霊感商法によって肥大化した新興宗教と政治との癒着でした。罪のない人の生き血を吸った金が基盤となって、政権を支えていたのです。もはや国は守ってくれない。どころか、政治家は詐欺の片棒を担いでいるのと同じ。自己防衛のためにもマインドコントロールの手口を知っておきましょう。

 

 

狙われるのは人の言葉に影響を受けやすい人

 

マインドコントロールの一番のポイントは、騙しやすい人をどう見つけていくかだと言います。自己主張ができず、常に人の言うことに流されてフラフラしているタイプの人がいます。依存性パーソナリティという存在の人で、冤罪に巻き込まれやすいタイプでもあります。幼少期に横暴な親の言動に振り回されてきたか、あるいは真逆に過保護・過干渉に育てられたタイプだと言います。強い言葉をかけられると、相手に忖度して、本心は違っても相手が臨む言動をとるようになります。また自分で考えて取捨選択することが苦手でまわりに流されやすいタイプです。その上、他人からの暗示にかかりやすく、先祖の霊や神などスピリチャル的なことも信じてしまいます。

 

騙す側は狙った元々の悩みにつけこむ

 

騙す側もいきなり先祖の霊がどうのこうの切り出すワケではありません。ターゲットの悩みを聞き出し、その悩みと霊感を結びつけていきます。たとえば「恋愛がうまくいかない」「家族関係ががうまくいかない」など何かしらの問題は誰しも抱えているものです。それを霊感に結びつけて信じ込ませます。もちろん相手を信用させるためには、「相手の悩みを真剣に聞いて、うまくいってもらいたい」というフリをする必要があります。
ターゲットはおおむね正直な人間なので、接触している相手が本音を隠して、タテマエだけで接しているなど思いもしません。すっかり相手を信用しています。しかし霊感商法の場合、騙している方も実は教祖・教団から利用されているだけであり、騙した側は1円も報酬をもらえるどころか、家族も財産も全部失っているケースがほとんど。全ての収益は教団に入るからこそ、新興宗教は莫大な資産を手に入れているのです。
騙されないようにするためには、性善説で考えるのはやめて、性悪説的観点で人を見て、疑いの目で人を見るぐらいでちょうどいいのかも知れません。