自分が借りた部屋で彼氏と同棲をしているA子さん。彼氏も結婚を承諾してくれて、ウキウキしている矢先……彼氏に浮気疑惑が浮上します。なんとA子さんがいない間に他の女の同棲中の部屋に引き入れてあらぬことをしているようです。部屋にビデオカメラを仕込み、仕事と嘘をついて帰りが遅くなると言って、車のモニターで彼氏の様子を観察しました。すると、案の定、彼氏は他の女性を部屋に誘い込んだのです。

 

 

浮気が確定! しかし、ここは一歩引いてみよう

 

A子さんはモニター越しの部屋に入って来た浮気相手を見て愕然とします。なんと自分が親友と信じていた女性だったのです! 彼氏と浮気相手が会ったのは1度きり。A子さんは親友に結婚相手を紹介しておきたかったからでした。そのときに秘かに連絡先を交換していたようで、A子さんに黙って親密な関係になっていました。彼氏と浮気相手は親しげにお酒を酌み交わし、あろうことか部屋のソファでイチャイチャし始めて、そのまま、さらに激しい行為に発展しそうな様子。怒りと嫉妬の感情で耐えられなくなったA子さんは、車を出て部屋に踏み込んでしまいました。その場が修羅場と化したのは言うまでもありません。

 

A子さんは何が間違っていたのか?

 

A子さんが踏み込まなければ、そのまま彼氏と浮気相手は肉体関係を結んでいたのは間違いないでしょう。でも、踏み込んでいなければ、ビデオカメラに行為が録画されており浮気の動かぬ証拠ができていました。しかし、未遂に終わったので不貞の証拠としては弱く、今回が初めてだったとシラを切られた場合、浮気未遂と認定されてしまう確率が高くなります。
A子さんはその場の感情に任せて踏み込んでしまいましたが、法律的に間違いない浮気の証拠を集めるという観点からみれば、冷静になって彼氏をそのまま泳がせて浮気の証拠を掴むべきでした。A子さんと彼氏が正式な婚約をした関係ならば、彼氏と浮気相手に慰謝料を請求することができます。
A子さんは浮気の瞬間を抑えれば彼氏が浮気をやめ、自分の元へ帰って来るという自信があったのかもしれません。
しかし、多くのカップルの場合、浮気現場を押さえても修羅場が展開した分、関係が壊れてしまう場合が多いものです。しかも、はっきりした浮気の証拠も得られないため、慰謝料も請求できません。A子さんに心の傷と彼氏のために尽くした費用だけが残る結果になります。自力で浮気調査する場合は、どこをゴールにするかという見極めと最悪の結果を踏まえた判断が必要になります。