「孤独死はみじめだし、辛いから絶対イヤだ」と思う方も多いでしょう。2035年には日本人の約4割が独り暮らしになると予想されているので、これからは益々孤独死が増えていくと思われます。しかし、本当に怖いのは孤独死ではなく、実は「孤独による死」だと言います。「孤独死」と「孤独による死」とは何が違うのか?そしてどう生きればいいのでしょうか?

 

孤独死より怖い孤独による死を防ぐための心構え

 

「私は孤独だ」と思い詰めることが心を蝕む

 

2010年に発表された研究結果によると、社会的なつながりを持つ人は持たない人に比べて早期死亡リスクが50%低下すると発表されました。
逆に孤立すると、
1.タバコを一日15分吸うことに匹敵する。
2.アルコール依存症に匹敵する。
3.運動をしないことよりも高い。
4. 肥満の2倍高い。
と結論付けています。
さらに、うつ病、統合失調症、薬物やアルコール中毒などの依存症といった心の病気。 がん、脳卒、免疫力低下による肺炎などの身体的な病気など死亡リスクだけでなく、病気を発症するリスクも高めるといいます。その上、孤独感は認知機能の衰えを加速し、仕事や勉強のパフォーマンスも落ちます。孤独が進むと被害者意識が昂じて、暴走老人になったり暴行・傷害を起こしたりろくなことはありません。孤独には全く救いがないのでしょうか?

 

心の持ちようで1人でも幸せになれる

 

前野隆司著『幸せな孤独』では、孤独自体を悪いことではないといいます。むしろ必要以上に孤独を怖れ、嫌い、嘆くことこそが孤独を深める原因だと指摘します。私たちの多くが求めている所得、社会的地位、試算などの地位財をまわりと比べることで満足する幸せ「ハッピネス」は長続きしません。本当の幸せとは非地位財の幸せウェルビーイングはまわりの人と比べなくても喜びを得られます。ウェルビーイングの幸せは、自分が幸せだと思っているかぎり、いつまでも長続きする幸せです。

全く状況が変わらなくても、「こんな自分でも悪くないな」と満足できたら孤独でも幸せですが、「こんな孤独な自分は惨めだ」と思っていたら不幸になる。まさに人間は思い一つで幸せにも不幸にもなるのです。

となれば、不幸の道を選択するよりも、幸せな道を選択した方が絶対いいですよね。『幸せな孤独』には孤独だけど幸せになるプチレッスンがたくさん紹介されています。