人にはなかなか言えない悩み。一人で抱え込むにはあまりにも辛すぎて、思わず人に相談。しかし、逆に悪い結果になって、余計に事態が悪化するし、他人を信じられなくなるし、
「あぁ、他人に相談なんかするんじゃなかった」
と思った経験はありませんか?

普段、なんでも相談に乗ってくれそうな雰囲気を醸し出しておきながら、いざとなったら逃げちゃう人もいるので、厄介です。
日本大学教授・中村英代さんの著書「嫌な気持ちになったら、どうする」では、そんな悩み相談の二次被害の傾向と対策を教えてくれます。

 

人に相談して逆に傷口が広がる相談の二次被害

 

【真理】他人は「困っている人を避ける

 

中村さんは海外に出たときにトラブルが発生。焦って相談窓口に電話をかけると、オペレーターは困り事を全然聞いてくれず、すぐに電話を切られたことがありました。「もしかしたら、困っている様子が声から伝わるから、邪険に扱われているのでは?」と考え、心を落ち着かせてから、再び同じ窓口に電話をかけ直しました。すると、同じオペレーターなのに、前とは全然違う態度で、丁寧に解決方法を教えてくれたそうです。
他人は人が焦っていると、巻き込まれたくなくて避ける。
どんな本にも法律にも書かれていませんが、人間社会の真実かもしれません。
一人で悩みを抱え込んでいるのは辛い。だから、誰かに話を聞いてもらえたら、きっと楽になる。
でも、相談する相手を選ばないと、余計に傷口が広がることになってしまいます。

 

相談してはいけない人、相談してもいい人

 

中村さんは相談してはいけない人を4つに分類しています。
・面倒くさがる人
・タイミングが悪い人(その人自体が忙しくて他人に構っていられない場合)
・知識や技能不足の人
・感情的になる
そもそも、相談してきたのを面倒くさがる人に話しても無駄です。信頼できる人でもその人に余裕がないといい答えは得られません。
また、解決に導いてくれる技倆がないと、問題を長引かせるか、さらに悪化させるだけです。
感情的になる人は、あなたの話に同調してくれるかもしれませんが、勢いに任せて、悩みの原因の人に直接、あなたの言いたいことを代弁するなどして、逆に火に油を注ぐ事態になりかねません。
相談してもいい人は以上の4つの真逆の人になります。

・面倒くさがらずに話を聞いてくれる人
・タイミングよく余裕がある人
・困り事を解決できる知識・技能を持っている人
・落ち着いて話を聞いて、冷静に判断してくれる人

でも、なかなか身近にそんな人は見つからない場合が多いのではないでしょうか?
夫婦・家族の困り事・悩み事はやはり、専門家に相談する方がよさそうです。