ドラマや漫画では、探偵が警察顔負けの捜査をして犯人を捕まえる場面が多く描かれますが、実際の探偵の調査は、不倫調査などの民事中心です。本記事では、探偵がどのような調査方法で探偵業務を行うのか、詳細を解説していきます。
探偵の調査方法
探偵の調査方法には、大きく分けて下記の3つがあります。
・尾行
・聞き込み
・張り込み
尾行
探偵の調査で肝になるなのが「尾行」です。尾行では主に「徒歩による尾行」「車両での尾行」「バイクでの尾行」の3つがあります。
徒歩による尾行は、探偵調査の基本になります。対象者の後を徒歩で追って、浮気現場や復縁工作などに繋げていきます。尾行は一見すると簡単そうに見えますが、実際は「対象者にバレないように追跡する」高度な技術が必要です。素人が真似をして行うと、ストーカーと間違われることもあるので、要注意です。確実に、安全に尾行を行うのであれば、プロである探偵に依頼した方が無難ですね。
聞き込み
人探しなど、調査対象の情報を集めるために「聞き込み」を行います。聞き込みでは、相手に警戒心を持たせないよう、高度なコミュニケーション能力が必要になります。警察の聞き込みとは異なり、相手は応える義務は必ずしもないため、調査方法の中でも探偵の手腕が問われるものです。短すぎる会話だと必要な情報が得られませんし、長すぎる会話だと相手から面倒くさがれてしまい、虚偽の情報を話されてしまうこともあります。相手が答えやすい、絶妙な会話時間や間をとらなくてはいけません。
聞き込みの技術を高めるために、探偵事務所に就職してからも探偵学校や各種講座に通う人もいます。探偵として将来働きたい場合は、家族や乳人、友人以外の人とも積極的にコミュニケーションをとる練習を積んでおきましょう。
張り込み
不倫調査の証拠写真などを撮影する際は、ホテルや家の前で「張り込み」を行います。張り込みは一見すると簡単そうに見えますが、長時間、対象者から見つからない場所に待機しなければならず、決して簡単な調査方法ではありません。目を離した瞬間に対象者を見失ってしまうこともあるので、集中力を絶やさずに張り込みを行う必要があります。証拠獲得のチャンスを逃さないよう、張り込みは複数人で行われることが多いです。
探偵の調査で利用するもの
探偵の調査を行う際は、下記のものを利用することが多いです。
・撮影機材
・車、バイク
撮影機材は、不倫の証拠を集める際に必須のものになります。裁判の証拠として写真や映像を使う場合は、画像の鮮明さが重要になってきます。画像の鮮明さが足りずに、対象者であると認識できない場合は、有効な証拠として認められないこともあります。大がかりな撮影機材が使われることは多くありませんが、探偵として働く場合は、ビデオカメラの基本的な操作には慣れておいた方が良いですね。
また、探偵の調査では車・バイクを利用することもあります。人探しの場合は広範囲にわたって聞き込みを行う必要があるので、車・バイクによる移動は必須です。入り組んだ住宅街や山地で調査を行う場合は、小回りの利くバイクを利用できた方が、調査効率を高められます。探偵事務所の採用条件として、運転免許証の保有を条件にしているところが大半です。将来的に探偵として働きたい場合は、就職活動前に運転免許証を取得しておくようにしましょう。時間や金銭面で余裕がある場合は、普通免許に加えて二輪免許も取得しておくと、探偵事務所への就職の際にアピールポイントになりますね。
盗聴器を利用した調査は違法
探偵事務所によっては、調査の際に「盗聴器」を利用するところもありますが、盗聴器の利用は原則として「違法捜査」扱いになる可能性が高いです。探偵は警察と異なり、法律によって特権が与えられている訳ではありません。一般人が行ってよい範囲での調査のみ、探偵に認められています。この観点から考えると、盗聴器を使うことはストーカー行為に触れる可能性があり、調査対象者から訴えられる可能性もあります。表立って盗聴器の利用を宣言している探偵事務所はほとんどありませんが、捜査の際に利用することがないよう、面談の段階で確認をとっておきましょう。
まとめ
探偵の調査方法の主軸になるのは、「尾行」「聞き込み」「張り込み」になります。各調査方法、素人でもできると思われる方もいるかもしれませんが、どの調査方法も決して簡単なものではありません。また、線引きを間違えるとストーカー行為とされることもあるので、浮気調査などを行いたい場合は、調査のプロである探偵に依頼した方が安心です。将来的に探偵になりたい場合は、これらの調査方法を探偵学校で学んでおくと、就職後もスムーズに働けます。また、自動車・バイクの運転免許は探偵事務所の求人で条件として記載されていることが多いので、探偵として就職する前に取得しておくことをおすすめします。