1度一緒になったらなかなか本音は別れたくても、なかなか別れられない。
その原因の根本は老後が一人だと不安だからではないでしょうか?
でも最近ではむしろ誰かと一緒にいるよりも孤独の方が快適なのでは?
という主張をする人も増えてきました。
松原惇子著「孤独こそ最高の老後」や上野千鶴子「在宅ひとり死のススメ」などを参考に
老後を孤独で生きる方法を考察します。
お金があっても家族がいても幸せではない
「老後はひとり暮らしが幸せ」の著者辻川覚志は独自のアンケートをとった結果、老後で一番満足度が高かったのは圧倒的に一人暮らしの人でした。
逆に満足度が低いのは二人暮らしの夫婦。定年になってずっと家にいる夫の面倒を見なければならない妻にストレスが貯まるのはまだしも、妻に合わせる夫側もストレスを感じているというのです。
夫婦二人暮らしをするとしても適度な距離感をとる孤独を大事にすることが大切のようです。
もし、老後の資金をしっかり蓄えられたとしても、行き先は最高レベルとしても、高級有料老人ホーム。
しかし、そこに住む住人たちはみんな寂しそうで元気がなく、誰も他の人と関わろうとしないとか。
寂しくて養女や後妻を迎えても……
老後の面倒をみて欲しくて、若い女性をみつけて養女にする人もいます。
しかし、養女が待っているのはあなたの死。
そんな人が本当に大事にあなたを扱ってくれる可能性は低いです。
大スター高倉健さんも、養女を迎えましたが、健さんの死後、奥さんと過ごした邸宅も大事にしていた品々はことごとく処分され跡形もなくなりました。
また後妻を迎えると、「紀州のドンファン」のようにあからさまに殺人事件に発展しないにしても、財産目当てなのは明らかです。
血を分けた兄弟も、遺産問題になると、お互いの権利を主張しあって、不仲になるケースが多くなります。
兄弟仲がよくて老後一緒に暮らすようになると、今度は夫婦のような関係になり、お互いに依存してしまうリスクがあります。
老後の不安は消えるものではない
老後を不安にする3大要素はお金・健康・孤独でしょうか?
年金は年々減っているし、寿命は伸びているのでいつまで老後の資金が必要になるか心配なのは当然です。
松原さん曰く、一人であれば必要なお金は自分の生きていける分だけなので、意外とそこまで必要ない。
一人で生きる緊張感のせいか一人の人が重い病気になるケースは少ないようです。
最後の孤独ですが、家族と一緒にいて邪魔にされる孤独よりも、最初から一人と覚悟した孤独の方が寂しさは軽減します。
孤独を忘れるほど没頭できることをみつける
孤独=恐怖と解釈せずに、孤独こそ創造の場だと捉え方を変えると、一気に老後は楽になって行くのではないでしょうか?
それには時間を忘れて没頭できるものに取り組むのが一番です。
そして、取り組むものはできるだけ、条件づけが低いものがいいでしょう。
お金や場所、他人との関与が必要な場合は続けたくても続けられなくなります。
お金がかからず、時間と場所人を選ばないものであれば、なんでもいいです。
引退前から探しておけば、何もすることがなくて焦燥感にかられることもなくなります。
老後に備えてお金をためるより、老後に5万円働ける仕事をみつける
いつまで生きるか分からないので年金もいくら支給されるか分からず、老後資金は長生きすればするほど減っていきます。
しかし、定年後でもずっと収入源があれば、安心です。
松原さんは年金プラス毎月5万円が入ってくる仕事があれば理想と言っています。
副業解禁になった今、気軽に稼げる副業があり、しかもそれが没頭できることであれば最高ですね。
上がるかどうか分からない会社の給料や、どうなるか分からない年金の計算をするよりも、定年に備えて副業できる手段を模索した方が現実的かもしれません。
敬老の日の調査で高齢者と呼ばれるようになっても仕事をしている人が4人に一人いるようです。
これをいいことと捉えるか、悪いことと捉えるかで解釈が変わってきます。
老後は男子1人女子2人の関係が長続きする?
70代の松原さんはいつも食事に行くときは、犬が同居人のお医者さんの男性と、同年代の女性の男1人女性2人の3人組で会っているのだとか。
これだと恋愛に発展しにくく、うっかりカップルになって、男性の世話をする関係にもならないでしょうし、気軽な関係で長続きしそうです。
男性の方の寿命が短いので、男性の人数が減り人生最大のモテ期が到来するかもしれません。
エンディングファイルなら挫折しない
エンディングノートを挫折した人のために、松原さんはエンディングファイルを推奨しています。
・病気のこと
・お金のこと
・老いたときのこと
・遺言のこと
・死後のこと
リングノートにクリアファイルを入れて項目ごとに必要な書類をコピーして放り込んでおきます。
ノートのように一々書き込まなくていいので便利です。
独身でも、妻帯者でも孤独に身を置くことはなれていた方がいいようです。
孤独の不安が解消されたら、人生恐いものなしです。