探偵事務所に依頼するとなると、やはり誰でも緊張してしまいます。

 

それに探偵事務所に依頼する内容はとてもプライベートなもの。

 

浮気調査をはじめ、絶対に他人には聞かれたくない内容ばかりですから、いくら探偵とはいえ直接会って自分の顔を見られながら依頼するのは躊躇するかもしれません。

 

なら、実際に探偵に合わずに調査を依頼することは可能なのか?

 

今回はこの問題について詳しく見ていこうと思います。

 

 

■探偵に直せず合わずに依頼できるのか?

 

探偵に直せず会うことなく依頼したいと思う人は結構います。

 

依頼内容を詳しく明かしたくない人や、探偵が怖いと思っている人など、その内容は様々。

 

できることなら電話で依頼したいし、書類を送ってもらって契約書にサインするだけですませたいと考えているかもしれません。

 

しかし、探偵事務所の依頼は直接会ってからでなければ不可能なんです。

 

〇身分を確認しなければ危険な依頼も多い

 

かつて探偵事務所に電話一本で依頼を取り付けようとする人が結構いました。

 

そういった人々からの依頼は、いきなり「200万円のうち100万円を前金で振り込むから、ある人物を尾行してほしい」といったぶしつけな内容。

 

この内容通り現場に行って調査をするような探偵もいましたが、その多くは犯罪がらみの調査であり、下手をして探偵が事件に巻き込まれるような事もあったのです。

 

探偵事務所は犯罪者や、犯罪組織にとっても便利な存在です。

 

そういった人々が探偵を雇う際は顔が割れると困るので、出来る限り会わずに済ませる方法を取ろうとしてくるのです。

 

そんなリスクがある以上、やはり探偵事務所は直接会って、相手の身分を確認したうえで調査の話をしない限り、契約を受けることができません。

 

仮に電話だけで依頼を受け付けるような事務所があるとすれば、その事務所は違法な行為にも抵抗を覚えず、リスクがあると承知で調査をする危険な事務所といえるでしょう。

 

 

〇探偵業法に則って契約書を交わす規則がある

 

電話一本で依頼が成立してしまうと、トラブルばかり互いにメリットなどありません。

そこで、平成19年に施行された探偵業において、探偵事務所は契約書を作成し、重要事項についても説明することが義務付けられました。

 

契約時における探偵業者の義務

探偵業務に係る契約の適正化を図るため、依頼者側の問題に関する義務と探偵業者側の問題に関する義務が定められています。

書面の交付を受ける義務

探偵業者は、依頼者と探偵業務を行う契約を締結しようとするときは、依頼者から、調査結果を犯罪行為、違法な差別的取扱いその他違法な行為のために用いない旨を示す書面の交付を受けなければなりません。

重要事項の説明義務等

探偵業者は、契約を締結しようとするときは、あらかじめ、依頼者に対し、契約の重要事項について書面を交付して説明しなければなりません。

探偵業者は、契約を締結したときは、依頼者に対し、契約の内容を明らかにする書面を交付しなければなりません。』

 

※引用元:探偵業の業務の適正化に関する法律

 

 

このように、契約書を交わさなければ依頼はできず、違法調査を依頼しない書面も交付しサインしてもらわなければ契約はできません。

 

となれば、電話やメールだけで依頼することはできませんし、互いの安全を確認するため、可能な限り直接会って契約しなければならないのです。

 

■もし直接会わずに契約をする探偵事務所があったら?

 

日本には様々な探偵事務所がありますが、その中にはごく一部、契約を全てファックスですませてしまうような探偵事務所があります。

 

そのほうが直接会わずに済むのだから都合がいいと思うかもしれませんが、このような依頼が可能な事務所はかなり危険です。

 

〇違法調査を行っている可能性

 

探偵自身が直接依頼者と会うことを嫌うような事務所は、そもそも探偵が違法調査に手を染めており、依頼者に顔が割れるの恐れている可能性が高いです。

 

例えば、探偵業の営業許可もなく運営されている違法事務所は良くこのほうほうで依頼を受けつけていますし、ほかにも探偵業の範囲を超えた調査(工作、いやがらせ代行など)をやっている事務所も、メールや電話で依頼を受け付けています。

 

〇そもそも探偵業者のふりをした詐欺業者

 

直接会いたがらない探偵事務所は、そもそも探偵ではない詐欺師の可能性があります。

 

ここ数年の間にインターネット上のトラブル解決や詐欺被害返金をうたう探偵業者が乱立しましたが、その全てが探偵ではなく、ただ依頼者から金を巻き上げるだけの詐欺グループでした。

 

彼らは契約の前に電話で相談を受けますが、それから一切依頼者を会わず、契約書もファックスで送るだけ。

 

その後調査もなにもせず「探しましたが見つかりませんでした」といって、契約時の前金だけをもらい続けるという悪質なグループだったのです。

 

■探偵とは会って話したほうが互いにメリットがある

 

探偵と依頼者の抱えるリスクを減らすためには、やはり直接会って、互いの身元を確認したうえで契約するしかありません。

 

しかも探偵業者の多くは遠方の人向けの無料主張サービスを行ており、依頼者が探偵事務所まで出向く必要が無いものばかり。

 

これから重要な依頼をする相手ですから、ぜひ貴方の目で相手を確認し、信用できる人物か確かめてください。