伴侶の裏切りがはっきりして、もう未練がないとなったら、

「今すぐ別れたい! 離れたい!」

と思ってしまうのが人間です。

しかし、後先考えずに感情に任せて別居や離婚に走らないように、冷静になってやるべき行動があります。

それが【離婚のための証拠集め】です

「少しでも有利に離婚したいならきっちり証拠集めなさい」西村隆志法律事務所を参考に
離婚準備までの証拠集めについて考察します。

 

 

証拠がなければ、離婚は不利になる

 

もし相手の浮気が原因で、離婚に至っても、相手が浮気をした証拠がなければ、浮気を証明できません。
現実には浮気をされていても、証拠がなければ法律上ではしていないとみなされます。
離婚をしたいと申し出ても、理由が弱くなり離婚が成立しづらくなります。
また仮に離婚が成立しても、相手の浮気が原因ではないので、慰謝料の支払いも減額またはもらえないことになります。
このように証拠のあるなしでは、離婚の結果が天と地ほどの開きがあります。

<h2>離婚婚後の取り決めも証拠がなければ無意味!</h2>

 

また、離婚が成立して、慰謝料を払う約束をしたとしても、証拠がなければ認められません。

相手方が自分の意志で慰謝料を支払わない場合、裁判所の手続きを受ける必要があります。
いわゆる訴訟ですが、裁判所は証拠がなければ、事実として認定しないので、事実を裏付ける書類や録音、同席していた人の証言などが必要になります。

このように離婚をしようと思ったらまず第一に証拠集めをすることをスタートすることが肝心です。

 

証拠集めが大事な離婚の種類

 

離婚には大きく三つの方法があります。

・協議離婚
・調停離婚
・裁判離婚

このうち協議離婚は夫婦の話し合いですすめられます。
調停離婚、裁判離婚の場合でも話し合いの席で相手方が事実を認め円滑に調停や裁判がすすむならば、証拠は必要ありません。

しかし、離婚や調停は夫婦間で何らかの意見の食い違いが起こったために行われるので、スムーズに話し合いが進むことはまずありません。

浮気にせよ、 DV にせよ、離婚理由をこちら側が申し立てても、相手が否定します。
その際に裁判所は証拠で事実を認定します。

離婚を思い立ったら、まず証拠集めの準備からはじめましょう。

 

証拠集めのチャンスを逃すな

 

もし相手が浮気をしたと認めた会話をしたとしても、録音録画などの証拠がなければ、後になって否認されたり、会話したことさえ覆されたら、意味がありません。
そのためにも会話はその場で録音していくことが重要です。

重要な会話が始まってから、録音機を探しているようでは手遅れです。
事前にボイスレコーダーを購入して、いつでも録音できるように準備しておきましょう。
最近はボイスレコーダーも安価になっており、気軽に購入することができます。

録音以外にも

・日記などの記録。
・メールなどで第3者に証拠を送り証拠にする。
・メールやLINEなどは写真に撮って記録。
・DVなどの被害を受けた場合は自分の顔も入った怪我の写真。診断書をとっておく。
・日付の改ざんなどを疑われないために、その日の新聞などを一緒に撮っておく。

証拠を集めるチャンスを逃さずに、また正確に記録し、間違いなく保存することが大事です。

 

別居する時は必ず証拠を持ち出す

 

いざ、家を出て別居となると、生活に必要なものを持ち出すのに気持ちがいってしまいがちですが、証拠を持ち出すことも忘れないようにしてください。

一旦家を出てしまうと、簡単には戻れなくなるので、証拠もとりだせません。

別居する前に持ち出す証拠

・書類関係は必ずコピーしておく
・浮気・ DVの証拠
・知人たちの連絡先

最後の知人達への連絡が、よく見落としがちです。
別居後、知人達への連絡が遅くなれば、何かと支障が起きるので、忘れずに連絡先は記録しておきましょう。

証拠には二種類あります。

・有責を証明する証拠
・現状を把握する証拠

有責を証明する証拠は、浮気や DV など、離婚理由が相手の責任であることを証明するものです。

現状を把握する証拠は、預金通帳、有価証券、不動産の権利書、ローンの計算書など、夫婦の財産の現状をあらわす証拠です。

 

別居する時に最低限持って出たいもの

 

自己名義の預金通帳、届出印鑑、キャッシュカード
健康保険証、年金証書
パスポート、運転免許証
不動産権利証
生命保険証券、損害保険証券
株券、債券などの証券類
生活費用に使っていた預金通帳
知人や子供関係の連絡先
浮気・ DV などがあった場合はその証拠

 

浮気の証拠の収集方法

 

浮気の証拠として価値が高いものから順に列挙します。

性的関係を直接示すもの
性的関係を推測させるもの
性的関係は推測できないが親しい関係であることが確認できるもの

この家の3番はメールや LINE のやりとりになりますが、1だと、二人が一緒にいる画像動画家現場を押さえないといけません。2だとラブホテルに二人で一緒に出入りする画像や動画になります。

1、2の証拠を個人で抑えるのは非常に困難です。
浮気をしている人は、見つからないようにそれなりに工夫しています。
3のメールや LINE のやり取りをチェックするのは、見つかってしまうと、警戒されてしまうので、慎重にやる必要があります。
決定的な証拠を抑えるには、やはりプロの探偵にお願いした方が良いようです。