外国人が日本に来て驚くのが電車の中で居眠りしていることだそうです。電車の中で寝ていると必ずひったくりなどの犯罪の被害に遭うのだとか。
それだけでなく今は、町に出るとどんな老若男女どんな時でも、まわりを見ずにスマホを見ているのがほとんどじゃないでしょうか?
それは悪いことをしようとする人の格好の餌食になります。
外に出ているときだけはスマホを手放しましょう。
元CIAのジェイソン・ハンソンさんの著書「状況認識力UPがあなたを守る」には自己防衛術のヒントがいっぱい。
ただし、銃社会であるアメリカでは、いつ銃に撃たれて命を落とすか分かりません。
銃やサバイバルナイフを持ち歩くと日本では逆にこちらが怪しまれるかもしれないので、日本人にあった部分だけをお伝えします。
ジェイソンさんは自己防衛のために必要な7つのルールを提唱しています。

 

 

適応能力を身につける

 

いくら防衛術の知識を入れても、現実は良きせぬことが起こり、思い通りにいくとは限りません。直面するあらゆる状況に、身の回りの道具を使って立ち向かう用意ができているかどうかです。
状況に適応する能力が一番重要です。

 

自力でやる

 

自己防衛で頼りになるのは自分一人です。そのために必要なのは次の2つです。

・必要な道具が手元にあること
・自分の命を守るために行動を起こすこと
自力でやることが大切なのは利己的な理由ではありません、それが他人を助けることにつながるからです。
自力でやる強い気持ちと自己防衛のスキルが身につけば、緊急事態のときに他の人も助けることができます。

 

行動することが命を救う

 

もし、危険に陥ったときに動かずに状況を静観するのが、日本流かもしれませんが、ジェイソンさんは常に行動することを勧めます。
天災でも刻一刻と状況が変化する中で状況に対応して動けなければ死を迎えます。

 

印象が全て

 

スマホに夢中になっている、オドオドした態度だったり、キョロキョロしていたら、悪い奴の標的になってしまいます。
落ち着いた態度をとることが重要です。
逆に守る側としては、態度、見た目、印象の悪い人物はトラブルを被る可能性が高いので、そういう人とは速やかに距離をとりましょう。

 

基準値に気づこう

 

基準値というと分かりにくいかも知れませんが、通常時の状態を常に念頭に置いておき、ちょっとした変化に敏感に気づくことが大事です。

 

どんな時も状況を認識する

 

最後の7つ目のルールは「状況認識力UPがあなたを守る」の根幹であり、ジェイソンさんの人生哲学のようです。
最大の護身術が危険な場所・人物・組織。出来事が
たしかにいくら自己防衛のための体力や知識やスキルがあったとしても、状況判断を誤ったら危険に陥りますし、何のスキルがなくても状況認識だけできたら、危機を脱出をすることができます。

 

危険な状況を色で判断する

 

ジェイソンさんが主宰する自己防衛の教室では、危機に際してどれだけ迅速に反応できる準備ができたか状況を4段階で色分けしています。

白・準備ができていない・全く気がついていない状態

白だと安全なイメージがあると頭の中真っ白のように、まったく警戒心がない危険な状態で、この状態は気をつけなければなりません。
日本ではどんな状況にいても安全が保証されている固定観念がありますが、何にも危険がないということはあり得ないので、白という状態は危険であると言えそうです。

黄色 リラックスしながら注意を払っている状態です。ある特定の脅威がなくても、注意を払って状況を認識している。外に出ているときは常に黄色の状態であれば、ちょっとした異変に気がつくことができます。

オレンジ 具体的な警報が出された状態で、脅威に対して準備を行う状況のようです。
赤 危機的状態ですが、すぐに戦ったり逃げたりする準備が精神的に整っている状態です。
すぐそこに危機が迫っているので、赤の時は視野が狭くなっていて危険な状態です。
常に黄色を標準にして、危機があったらすぐに気がつけるように余裕を持って対応するのが大事なようです。

 

犯罪者が攻撃を起こすサイン

 

犯罪被害者は突然加害者が行動したから、気がつかなかったと言います。
しかしジェイソンさんによると加害者は常に事前に犯行を行うサインを送っているというのです
・じっと見る
・歩調を合わす
・気をそらす
とくに「気をそらす」には注意が必要です。
おおむね犯罪者は複数で行う場合が多く、1人が被害者がの注意を逸らして、犯行に及んでいる場合が多いのです。

 

油断を呼んでしまう正常性バイアス

 

被害に遭った人には3つの正常性バイアスが働くと言います。

大惨事を過小評価してしまう
大惨事の準備をしていない
今まで起こっていないから今後も起こらないと信じている

平成30年にあった岡山県倉敷市真備町で起きた水害は、1972と1976年あった水害の後に引っ越してきた人たちでした。
水害を一度も経験していない年代の70代の夫婦は息子さんが救助に来たときに土足で家に上がったことを叱ったと言います。
「靴を脱いで上がれ」と両親からきつく言われた息子さんは一度、家に出たら直後に大水が家に入って家は流され両親は亡くなったそうです。

無事であった時間が長ければ長いほど正常性バイアスが働くようです。