2021年に7月8月と立て続きに投資詐欺容疑で逮捕されました。
投資会社リプラスによる違法集金事件では被害者が約1500人、約80億円の被害です。
犯人グループはわずか7人。
7人で売上実態はないのだから80億円は膨大な利益です。
投資詐欺のターゲットはお金を持っている高齢者です。
騙されやすいのは、高齢者が素直に儲け話を信じやすい面があるからです。
ネットなどで情報を調べることができないので、詐欺の情報を入手することができません。
子供や孫と離れて暮らしている人も多く、狭い範囲でしか情報が入ってきません。
とくに儲け話は、身内や身近な知人にも話しづらいので、そこが詐欺師が犯罪を勧めやすい要因になっています。

 

 

詐欺師たちが売る主な投資商品

 

投資詐欺に引っかかる人はある程度、投資に対して知識があり、投資をすれば楽して儲かるといううまみを知っている人です。
しかし、プロのように毎日相場を見て、投資に精通しているワケではないので、自分よりちょっと詳しいという用語が出てくると、相手を凄いと見て、容易に騙すことができるのです。
「未公開株」証券取り所に上場していない株で、上場間近で必ず儲かるとの誘いがあります。
「社債」会社の社債を数倍の価格で買い取るとの誘いがきます。
「ファンド」資産運用を期間投資家が代行する金融商品です。出資金目的で金銭を騙されることがあります。
「仮想通貨」2021年架空の仮想通貨事業への投資を持ちかけたのがOZプロジェクトでした。仮想通貨はかつて億り人とよばれて、一瞬にして億万長者になった人もいたという額が稼げるのは誰でも知っています。でも実際に投資している人、投資の仕方はを知っている人はなかなかいません。OZプロジェクトのセミナーではあえて、仮想通貨のマイナス面も伝えて、それでもなおOZプロジェクトだと成功すると言うことで信頼度を上げていました。

 

詐欺の手口

 

「劇場型」は複数でチームを組んでバラバラで投資話を持って行きます。
A社はX社の未公開株を買わないかと持ちかけます。
数日後、B社がX社の株を持っていたら高値で買い取ると持ちかけます。
X社の株をA社から買って、B社に転売すれば儲かる! と思って急いで、A社の株を購入します。
しかしB社は架空の会社で存在しないので売りようがありません。

「公的機関装い型」 金融庁など公的機関を装い電話をしてきます。前もって電話をかけてきた未公開株のセールスとグルで、その未公開株は安全だから大丈夫と保証します。
実際には金融庁が個人の家に電話しません。
人は公的機関だけでなく大きな会社にも弱いもの、誰もが知っている社名にありそうな社名をつけてすっかり信用してしまう人も……
登録した会社以外が投資を代行するのは違法です。
これだけで立派な犯罪です。
有名な名前だと思って安心せずに、裏をとるクセをつけてください。

「代理購入型」
B社の株を代わって購入し、後日、立て替え手数料を振り込むと持ちかけられます。
しかし、持ちかけた人はのちにいなくなり、立て替えたお金をだまし取られてしまいます。

「被害回復型」
泣きっ面に蜂なのがこの手法。
詐欺の被害にあった人を救済するとして救世主のように手を差し伸べます。
B社の未公開株で詐欺被害にあった人にB社の株を買い取るかわりに、C社の株を買ってくださいと持ちかけます。
助かったと思って、喜んでC社の株を買いますが、一向にB社の株を売ったお金は入金されません。
もちろん最初に騙した詐欺師とグルです。
親切で被害に遭ったお金を取り戻してくれる人はいません。二次被害に遭わないように注意しましょう。

 

何で高齢者の資産が狙われるのか?

 

高齢で投資ができる資産を持っている人はそれだけで、資産を持っていない人にしてみればうらやましい存在です。
資産を持っている人は一律に「それは自分の実力と努力で勝ち取ってきたものだ」と言うでしょう。
しかし、ハーバード大学のマイケル・サンデル教授によると、実力で得たものと思われるものは、実は幸運によってもたらされたものだと言います。
成功して資産を得た人は、それまでお金をだまし取られることなく、搾取されることなく幸運だった人だと言えます。
この年になるまで、大した災難に遭って財産を失うこともなく幸運だった人は、「生存者バイアス」今まで騙されてこなかったのは自分が人を見る目を持っていたからだと過信。
これが「私は絶対騙されない」と思っている人の方が騙されやすい理由です。

 

時代の流れを見て騙しの手口は尽きない

 

詐欺師達は時代時代で新たに現れる、流行に応じて新たな騙しの手口を見つけだします。
コロナ、オリンピック、マイナンバー、仮想通貨、マッチングアプリ。
これからも騙されやすい人がいるかぎり、詐欺師は暗躍しつづけます。
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