元首相が自家製の拳銃で銃弾に倒れて以来、日本の安全神話はもろくも崩れ去り、自分の身は自分で守らないといけない時代になりました。
「君にもできる刃物犯罪対処マニュアル」は元特殊部隊の隊員が書いた犯罪対処マニュアル。犯罪者と正面から立ち向かうマニュアルと誤解されるかもしれませんが、実は真逆です。民間人が犯罪に巻き込まれた場合、安全を確保するのが一番です。本書の中から一番のポイントである犯罪に遭遇したときの優先順位を解説します。
防御・戦うは最後の手段。一番大事な防衛手段とは?
いつどんな時に自分の身に危険が降りかかってくるか分かりませんが、どんなときも落ち着いて対処することが大切です。そのためには日頃から防御の優先順位を体に叩き込んでおきましょう。
サウンドオフ=大声を出す
危険を察知した場合は、大声を出して助けを呼ぶのが一番です。
普段は大きい声が出せても、危険な時には怖気づいて声が出なくなってしまうものです。大声を出すことでそのまま危険人物がその場を立ち去る可能性もありますし、声に気がついた助けが来る可能性も高くなります。
大きい声を出す自信がない場合は防犯ブザーやホイッスルが便利です。
逃げる
「逃げる」も大声を出すと同時に行います。最大の危機が訪れる前に危険な状況から逃げるのが一番です。この時に興味本位にまわりを観察するのは禁物です。とにかくその場を離れることを優先しましょう。
通報する
危機的状況から逃れられたら警察に通報します。電話をしている時は完全に無防備になるので絶対に安全の確認が必要です。
隠れる
子供と同伴しているなどで、充分に危険人物から距離をとれなかった場合は、危険人物から見えない場所に隠れたり、危険人物が襲ってこないように、バリケードを作って籠城し、時間稼ぎをすることができます。
防御する
逃げることや隠れることができずに敵が襲ってきた場合は、身近にあるものを利用して自分の身を守ります。リュックなどを前面において防御します。ポリバケツの蓋やビールケースなども緊急時には武器として使用できます。
攻撃する
相手が自分を殺すような勢いで襲ってきている場合は迷わず攻撃するしかありません。相手が怪我をするかもしれないとか、死んでしまうかもしれないとか、配慮している余裕はありません。遠慮なく急所を攻撃し、自分の命と安全を最優先します。周りに人がいる場合は一人で立ち向かうより、チームで組んで対処します。